創造フェーズ——制約を外してアイデアを生み出す
デザイン思考の第3フェーズ「創造(Ideate)」を解説。ブレインストーミングのルール、発散と収束の使い分け、効果的なアイデア発想の手法。
デザイン思考の第3フェーズ「創造(Ideate)」を解説。ブレインストーミングのルール、発散と収束の使い分け、効果的なアイデア発想の手法。
創造(Ideate)は、問題定義フェーズで設定した問いに対して、大量のアイデアを生み出すフェーズです。
このフェーズで最も重要な原則は、発散と収束を分離することです。アイデアを出す段階(発散)と、アイデアを選ぶ段階(収束)を同時に行わないことで、自由な発想が促進されます。ダブルダイヤモンドモデルでも、この発散と収束のリズムを明示的にプロセスに組み込んでいます。
IDEO が実践するブレインストーミングのルールは以下の通りです。
ブレインストーミング以外にも、さまざまなアイデア発想手法があります。
十分な量のアイデアが出たら、収束に移ります。投票(Dot Voting)やマトリクス(Impact/Feasibility Matrix)を使って、プロトタイプフェーズに進めるアイデアを選択します。
200回以上のワークショップで繰り返し見られるのは、発散フェーズ中に「それは実現できない」という評価の声が上がるパターンです。ルールとして「判断を保留する」と最初に説明しているにもかかわらず、声の大きいメンバーが「現実的ではないよね」とアイデアを即座に却下し始める。
これが起きると、その後のアイデアの質が急激に落ちます。参加者が「どうせ否定される」と感じ、当たり障りのないアイデアしか出さなくなるためです。実際にやってみると分かるのですが、最初の10個のアイデアは全員が思いつく「当たり前の案」です。本当に面白いアイデアは15個目以降に出てきます。 そこまで場を守るのがファシリテーターの役割で、そのためにもルールの徹底が不可欠です。
創造フェーズの成功は、安全な環境での自由な発想と、適切な収束のバランスにかかっています。