用語集
POV(Point of View)ステートメント
共感フェーズで得たインサイトを、解くべき問題として明文化するためのフレームワーク。Define段階の核となる成果物。
アブダクション(仮説的推論)
チャールズ・S・パースが定式化した第三の推論形式。観察から最も妥当な仮説を導く思考プロセスで、ロジャー・マーティンはこれをデザイン思考の知的核心と位置づけた。
ウィキッド・プロブレム
明確な定義も唯一の解決策も存在しない、複雑に絡み合った社会的・組織的問題の総称。デザイン思考が最も必要とされる問題類型。
サービスブループリント
顧客の行動・接点(フロントステージ)と、顧客から見えない業務プロセス(バックステージ)を同一の図面に可視化するサービス設計ツール。顧客体験の全体構造とオペレーションの関係を把握するための設計図。
ダブルダイヤモンド(Double Diamond)
英国Design Councilが2004年に提唱した、発散と収束を2回繰り返すデザインプロセスモデル。
デザインブリーフ
デザインプロジェクトの目標・制約・対象ユーザー・成功基準を一枚に整理した設計文書。プロジェクト開始時にチーム全員の認識を揃えるためのアンカードキュメント。
デザイン思考(Design Thinking)
デザイナーの思考プロセスをビジネスや社会課題の解決に応用する、人間中心のイノベーション方法論。
プロトタイピング(Prototyping)
デザイン思考における試作の考え方。完成品の前に「学ぶための最小限の試作物」を素早く作り、ユーザーから学ぶプロセス。
ペルソナ(Persona)
デザイン思考の共感フェーズで用いる仮想ユーザー像。実際のリサーチデータをもとに、特定のユーザーグループの行動・目標・価値観・感情を具体的な「人物」として記述したもの。
ラテラルシンキング(水平思考)
エドワード・デ・ボノが1967年に提唱した思考法。論理的な垂直思考とは異なる角度から問題に接近し、前提を崩して新しいアイデアを生み出す。デザイン思考の創造フェーズで中核的な役割を担う。
人間中心設計(Human-Centered Design)
人間のニーズ、行動、制約を出発点としてシステムやサービスを設計するアプローチ。ISO 9241-210で国際規格化されている。
発散思考と収束思考
デザイン思考の根幹をなす2つの思考モード。アイデアを広げる発散と、絞り込む収束の交互反復が創造を生む
問題フレーミング
デザイン思考の定義フェーズにおける核心的な思考作業。「どの問題を解くか」を意図的に選択・再定義することで、解決策の質と方向性を決定する思考技術。フレームを変えるだけで、まったく異なる解決策空間が開かれる。